NTTの電線にかかる木の伐採費用は誰負担?連絡手順と安全な対処法
目次
- まず確認すること:それは「NTTの線」か「電力の線」か
- すぐ危険な場合の対応:近づかない・触れない・応急で切らない
- NTTへ連絡する前に整理する情報(場所/状況/写真の撮り方)
- 費用は誰が払う?基本の考え方(所有者・原因・緊急性で分かれる)
- NTTが対応できる範囲/できない範囲(依頼すべき窓口の切り分け)
- 伐採・剪定を業者に依頼する判断基準(危険度・作業方法・近接条件)
- 見積金額が変わるポイント(高さ・枝張り・車両進入・処分量・電線近接)
- 近接作業で必ず押さえる注意点(停電・通信断・第三者被害の回避)
- よくある質問(「自分で切っていい?」「請求される?」「当日対応は?」)
- まとめ:再発防止の剪定計画と、早めの相談が有利な理由
まず確認すること:それは「NTTの線」か「電力の線」か
木が触れている「線」が通信線(NTTなど)なのか、電力線なのかで、連絡先も危険度も対応手順も変わります。見た目が似ていても、誤認すると非常に危険なので、確信が持てない場合は“どちらも危険”として扱うのが基本です。
見分けるために、地上から安全に確認できるポイント
- 高さの違い:一般的に、電力線はポールの上段、通信線(電話線・光ケーブル等)は中段〜下段に通っていることが多い
- 線の構成:電力線は複数本が間隔を空けて張られ、先端に「がいし(白っぽい絶縁体)」が見えることがある
- 通信線の特徴:束ねられた黒いケーブルが多く、途中に黒い箱(接続箱・分岐部品)が付いていることがある
- ポールの表示:電力会社・通信会社の管理番号プレートや注意表示が付いている場合がある(ただし、1本の電柱に両方の設備が載っていることもあります)
ここは絶対にやらないでください
- 枝を引っ張る、揺らす、棒で押す
- 脚立に乗って近づく
- チェーンソーやノコで「当たっている部分だけ」切る
通信線に見えても、同じ電柱上に電力線があり、枝の動きが想定外に伝わることがあります。小さな作業でも事故につながり得ます。
迷ったときの判断
- 線が垂れている/切れている/火花が見える/焦げ臭い/地面に触れている場合は、まず電力会社側の緊急連絡(または119/110の指示)を優先してください。
- 「触れていそう」「絡んでいそう」程度でも、危険はゼロではありません。自分で処理せず、管理者(NTTまたは電力会社)への連絡と、必要に応じて伐採業者の現地確認に切り替えるのが安全です。
すぐ危険な場合の対応:近づかない・触れない・応急で切らない
電線や通信線に木が触れている状況は、見た目以上にリスクがあります。特に、強風・積雪・雨で枝がしなって接触が増えたり、枝が折れて一気に線へ荷重がかかったりすると、感電・落線・通信断・第三者被害につながる可能性があります。ここでは「いま危ないかもしれない」と感じたときの、最優先の行動を整理します。
まず最初にやること(安全確保)
- 距離を取る:線や枝の真下・周辺に近づかず、子どもや通行人も近寄らないようにします。
- 触れない:枝・線・電柱・支線(斜めに張られたワイヤー)も含めて触れません。
- 敷地内でも油断しない:庭木でも、線が絡むと公共インフラの事故に直結します。
緊急性が高いサイン
次のような状態がある場合は、自己判断で処理せず、緊急連絡を優先してください。
- 線が大きく垂れている、揺れが大きい
- 断線している、地面やフェンス・車に触れている
- 火花、焦げ臭い、異音がする
- 電柱周りで普段と違う音(バチバチ、ジジジ)が続く
- 台風や強風の直後で、枝が今にも折れそう
※電力線の可能性が少しでもある場合は、特に危険度が上がります。
「応急で少し切る」が危険な理由
「当たっている枝だけ落とせばいい」と思いがちですが、現場では次のような事故が起きます。
- 枝を切った瞬間に反動で枝が跳ね、線を強く引っ張る
- 落下した枝が別の線へ当たり、連鎖的に絡む
- 切った枝が思った方向に落ちず、通行人・車・隣家へ飛ぶ
- 通信線に見えても、近くの電力線に枝や工具が接触する
その場でできる「安全な」対応
- 写真は遠くから:無理に近づかず、状況が分かる範囲で撮影(後で連絡時に役立ちます)
- 通行導線の確保:近くを通る必要がある場合は、別ルートに誘導
- 作業はしない:ロープで引く、棒で押す、切るなどの“処置”はしません
次の章では、連絡や相談をスムーズにするために、NTTへ連絡する前に整理しておく情報(場所の伝え方、写真の撮り方、状況のまとめ方)を具体的に書きます。
NTTへ連絡する前に整理する情報(場所/状況/写真の撮り方)
NTTへ連絡するときに情報が揃っていると、状況確認と手配が早く進みます。ポイントは「どこで」「何が」「どの程度」「今すぐ危険か」を、短く正確に伝えることです。
1) まずメモしておく項目
- 場所:住所(番地まで)/近くの目印(交差点名・施設名・電柱の近く等)
- 対象の線:通信線っぽい(NTTの電話線・光ケーブルの可能性)/不明(電力線の可能性もある)
- 状況:枝が触れている・絡んでいる・引っ張られている・垂れている など
- 危険度:通行人が近い/車が通る/敷地内だけ/強風で揺れる など
- いつから:気づいた日時(台風・強風の直後かどうかも)
- 所有関係:木は自分の敷地の木か、隣地か、管理者不明か
2) 連絡前に確認しておくと判断が早いポイント
- 「幹」か「枝先」か:枝先が軽く触れる程度か、幹や太枝で荷重がかかっているか
- 線の変形:線が明らかに引っ張られている/たわみが大きい/位置が変わっている
- 周辺リスク:道路上・歩道上・駐車場上・隣家の屋根上など、落下時の被害が想像できる場所か
- 自宅の引き込み線か:家に入っていく細い線だけが当たっているのか、道路沿いに長く張ってある線なのか
自宅引き込み線でも危険は同じなので、自分で触らず連絡ベースで進めてください。
3) 写真の撮り方(遠くから、安全第一)
近づかずに撮れる範囲で十分です。以下の3枚があると伝わりやすいです。
- 全景:木と電柱(または支線)と周囲の状況が一枚で分かる
- 中景:枝と線が接触している位置関係が分かる(ズームでOK)
- 目印:電柱の管理番号プレートや、近くの看板・交差点名など(場所特定用)
※撮影のために脚立に乗る、枝を動かす、線の近くへ寄るのは避けてください。
4) 伝え方の例(電話でそのまま使える言い方)
- 「自宅(または敷地)近くの**通信線(NTTの線と思われる)**に、庭木の枝が触れているようです。」
- 「場所は〇〇(住所/目印)で、枝が線に絡み気味で、風で揺れると接触が強くなります。」
- 「電力線か通信線か確信がないので、危険確認も含めて見ていただきたいです。」
- 「写真は遠くから撮ってあります。必要なら提出できます。」
次の章では、いちばん気になる点の整理として、**「費用は誰が払う?基本の考え方(所有者・原因・緊急性で分かれる)」**を書きます。
費用は誰が払う?基本の考え方(所有者・原因・緊急性で分かれる)
結論として、「木の所有者(管理者)」が自分の木を安全に維持する責任を負うのが基本です。そのため、通信線(NTT等)に木が触れている場合も、まずは 木側(所有者側)の伐採・剪定費用が発生しやすいという前提で考えると整理が早いです。
1) もっとも多いケース:敷地の木が線に接触している
- 木があなた(または管理している物件)の所有物
→ 原則として 伐採・剪定の手配と費用は所有者側になりやすいです。
※「線に触れている枝だけ」でも、危険作業になるため自己処理は避け、業者依頼が安全です。
2) NTT側が動くケース:設備の安全確保・復旧が必要なとき
- 通信サービスに支障が出ている/設備が損傷している可能性がある
→ NTTが状況確認・復旧対応に動きます。
ただし、原因が“所有者の木”である場合は、作業内容によって 費用負担が所有者側になることがあります(NTTが剪定・伐採まで行う場合など)。
3) 緊急時(落線・大きな垂れ下がり等)は「安全優先」で、その後に精算判断
- 今すぐ危険(落線・垂れ下がり・道路上への影響など)
→ まずは安全確保と緊急対応が優先され、後から原因・負担の整理に進みます。
この場合も、原因が樹木側にあると整理されると、所有者側の負担が発生し得る点は押さえておくとよいです。
4) 誰の木か分からない/隣地の木の場合
- 隣地の木が原因
→ 原則は その木の所有者(管理者)が負担。ただ、緊急性が高いときは安全対応を優先し、関係者間の調整が必要になります。 - 空き家・管理不明
→ まずは危険回避(連絡・現地確認)が先。所有者特定や管理者連絡は後追いになります。
5) 追加費用が出やすいポイント(負担の大小に直結)
- 電線近接で 特殊伐採 になりやすい(安全措置・人員増・作業時間増)
- 枝葉処分量が多い、搬出距離が長い、車両が入らない
- 線の保護・一時的な支線・誘導員など 安全対策が増える
次の章では、費用や手配をさらにクリアにするために、**「NTTが対応できる範囲/できない範囲(依頼すべき窓口の切り分け)」**を書きます。
NTTが対応できる範囲/できない範囲(依頼すべき窓口の切り分け)
「NTTに連絡すべきか、先に伐採業者へ相談すべきか」で迷う場面は多いです。結論としては、**“通信設備の異常”はNTT、“木の処理”は所有者(=伐採・剪定)**という切り分けが基本になります。加えて、電力線が絡む可能性がある場合は、必ず電力会社側の判断が優先です。
NTTに連絡してよい(または連絡すべき)ケース
- 通信線が切れている/外れている/大きく垂れている
- 道路上・歩道上に近く、第三者に危険が及ぶ可能性がある
- 通信の不具合が出ている(電話・インターネットが不安定、断線が疑われる)
- 電柱や通信設備(黒い箱、接続部品など)が 破損・脱落しているように見える
- どの線か分からず、通信線か電力線か判断がつかない(危険確認の相談を含む)
NTTが基本的に“やってくれない”領域(所有者側で手配しやすい)
- 敷地内の木の伐採・剪定そのもの(設備保護の前段として必要な作業)
- 倒木リスクがある木の「予防伐採」や、庭木の維持管理
- 隣地との境界トラブルなど、樹木の所有・管理に関する調整
※ただし、通信設備の保護・復旧を目的にNTT側が作業する場面もあります。その場合でも、原因や状況によっては費用負担の整理が発生し得るため、勝手に進めず「誰が何をどこまで行うか」を先に確認するのが安全です。
電力線の可能性があるときは「電力会社」が最優先
- 電力線は感電リスクが高く、近づくこと自体が危険です。
- 通信線に見えても、同じ電柱に電力線が載っていることは珍しくありません。
- 火花・焦げ臭い・地面に接触・大きな垂れ下がりがある場合は、まず緊急対応(安全確保)を優先してください。
早見表:どこに相談すべきか
- 線が切れている/垂れている/設備が壊れている:NTT(通信設備)
- 木が線に触れているだけで、設備異常は見えない:伐採・剪定業者(所有者側の木の処理)
- 電力線っぽい/判断がつかない/危険サインがある:電力会社(または緊急連絡の指示を仰ぐ)
- 公園・街路樹が原因:自治体や管理者(道路管理者等)+必要に応じてNTT/電力会社
- 隣地の木が原因:木の所有者(管理者)への連絡+危険があればNTT/電力会社へも状況共有
手配をスムーズにする「連絡の順番」
- 危険度の確認(垂れ下がり・断線・火花等があれば安全確保が先)
- 線の種類が不明なら“電力線の可能性あり”として相談(無理に判断しない)
- 木の処理が必要なら、伐採業者へ相談し、電線近接であることを最初に伝える
- 必要に応じて、NTT側の設備保護や確認が入るため、**当日段取り(立会い要否、作業範囲)**をすり合わせる
次の章では、実際に依頼判断で迷いやすいところとして、**「伐採・剪定を業者に依頼する判断基準(危険度・作業方法・近接条件)」**を書きます。
伐採・剪定を業者に依頼する判断基準(危険度・作業方法・近接条件)
「線に少し当たっているだけ」に見えても、電線・通信線が絡む作業は一気に危険度が上がります。次のいずれかに当てはまる場合は、自己判断で処理せず、伐採・剪定の専門業者へ相談するのが安全です。
1) まずは危険度で判断する
業者相談を優先すべき状態
- 枝が線に「押し付けられている」「絡んでいる」「引っ張っている」
- 風で揺れるたびに接触が強くなる(季節風・台風前後)
- 枝が折れかけている、枯れ枝が多い、幹が傾いている
- 線の下が道路・歩道・駐車場で、落下時に第三者へ被害が出やすい
- 2階屋根より上の高さ、または脚立で届かない位置にある
“軽そう”に見えても注意が必要な状態
- 竹・雑木などで成長が早く、毎年同じ場所に触れる
- ツルが絡んでいて、引っ張ると別の枝まで動きそう
- 境界付近で、隣地側へ落下しやすい
2) 作業方法が「特殊」になりそうなら、早めにプロへ
電線近接では、次のような作業方式になることが多く、一般的な庭木剪定とは別物です。
- ツリークライミング(ロープワーク)で枝を小分けに降ろす
- 高所作業車を使う(進入路や設置スペースの条件あり)
- クレーン・吊り切り(周囲状況により可否が変わる)
- 屋根・塀・カーポートを養生しながらの分割伐採
こうした方式が必要そうな場合は、現地確認の段階で「安全対策込み」で判断するのが確実です。
3) 「近接条件」がある場合は、自己処理しない
次の条件があると、作業の難易度と事故リスクが大きく上がります。
- 線との距離が近い(枝を切ると必ず線側へ動きそう)
- 電柱や支線が近い(枝の落下が設備へ当たりやすい)
- 車両進入が難しい(狭小地・段差・奥まった庭)
- 下が硬い(アスファルト・コンクリ)で落下物の跳ね返りが怖い
- 隣家が近く、落下方向が限られる
4) 相談時に最初に伝えるべきこと(これだけで精度が上がります)
業者に連絡する際は、最初に次を伝えると見積と段取りが早くなります。
- 「電線(または通信線)に木が触れている/近接している」
- 線が切れている・垂れているなどの異常の有無
- 木のおおよその高さ、幹の太さ、枝の張り出し
- 周囲の状況(道路上/歩道上/駐車場/隣家の屋根など)
- 車両が入れるか(軽トラ可、高所作業車は不可、など)
- 写真(全景・接触箇所が分かるもの・場所の目印)
5) 依頼する前に知っておくと良い「判断のコツ」
- 「枝先を少し落とすだけ」のつもりでも、線が絡むと“落とし方”が最重要になります。
- 料金より先に、**安全な手順(分割・吊り・養生・誘導)**が説明できる業者かを見てください。
- 線の種類が不明な場合は、無理に断定せず「不明だが近接している」で相談するのが安全です。
次は、見積に直結する内容として、**「見積金額が変わるポイント(高さ・枝張り・車両進入・処分量・電線近接)」**を書きます。
見積金額が変わるポイント(高さ・枝張り・車両進入・処分量・電線近接)
電線(通信線)に近い伐採・剪定は、同じ「1本の木」でも条件次第で費用が大きく変わります。見積の差が出るのは、技術料というより 安全対策と段取りの難易度が上がるためです。ここでは、金額が動く主要因を整理します。
1) 高さと作業範囲(何階相当か)
- 2階屋根より上になると、高所作業・ロープワークが必要になりやすい
- 高さがあるほど、枝を小分けにして安全に降ろす工程が増える
- 樹高だけでなく、作業する枝の範囲(上部だけ/全体/幹まで伐採)でも工数が変わる
2) 枝張り・偏り(落とせる方向があるか)
- 枝が道路側・隣家側へ大きく張り出していると、落とし方が制限される
- 伐倒(倒して切る)ができず、分割伐採になりやすい
- 幹が傾いている、重心が偏っている木は、作業が慎重になり時間が増える
3) 電線近接の度合い(ここが一番効く)
- 線に触れている/すれすれ/枝を切ると線側に動く可能性がある
- この場合、切った枝をそのまま落とせず、**吊り切り(ロープで確保して降ろす)**が必要になりやすい
- 近接が強いほど、人員増、養生増、作業手順が増えて見積が上がる
4) 車両進入と機材(高所作業車が使えるか)
- 高所作業車が入れるかで費用は変動します
- 入れれば安全と効率が上がる一方、車両費が乗る
- 入れない場合はロープワーク中心になり、手間が増える
- 道幅、電線高さ、段差、駐車スペースの有無が影響します
5) 搬出距離と処分量(枝葉をどう運ぶか)
- 枝葉や幹をどこまで運ぶ必要があるか(庭奥→道路までなど)
- 袋詰めの量、幹の玉切り回数、軽トラ積載回数が増えると上がる
- 「処分込み」か「敷地内に集積」かで金額は変わります
6) 周辺の養生・第三者対策(事故防止のコスト)
- カーポート、塀、屋根、室外機、ガラス面などの養生が必要
- 道路・歩道にかかる場合、誘導員や作業範囲確保が必要になることがある
- 落下物の跳ね返りが怖い場所(コンクリ・アスファルト)も対策が増える
7) 木の状態(枯れ・腐朽・ツル・竹)
- 枯れている木は、想定外に折れたり崩れたりしやすく危険
- 幹が空洞、根元が弱い、ツルが絡むと手順が増える
- 竹や成長の早い雑木は、本数が増えやすく総額が上がりやすい
8) 見積の見方(安さだけで決めないために)
見積を比較する際は、金額だけでなく以下が書かれているか確認すると安心です。
- 電線近接に対する作業方法(分割・吊り・養生・作業人数)
- 伐採範囲(枝払いだけ/幹まで/根元処理の有無)
- 処分の範囲(積込・運搬・処分費込みか)
- 当日の安全確保(道路対応・近隣配慮)の説明
次の章では、事故やトラブルを避けるために、**「近接作業で必ず押さえる注意点(停電・通信断・第三者被害の回避)」**を書きます。
近接作業で必ず押さえる注意点(停電・通信断・第三者被害の回避)
電線(通信線)近接の伐採・剪定は、作業そのものよりも「事故を起こさない段取り」が重要です。ここでの注意点を外すと、通信断や設備損傷だけでなく、通行人・近隣住宅への被害につながる可能性があります。
1) 「切った枝がどこへ動くか」を必ず管理する
近接作業で一番多いトラブルは、枝の落下ではなく **“枝の反動・跳ね・引っ掛かり”**です。
- 切断した瞬間に枝が跳ねて線を引っ張る
- 落下した枝が別の線に絡む
- 枝が線の上に乗ってしまい、外れなくなる
このため、近接では 分割して小さく切る/吊って降ろす/落下方向を制御するが基本になります。
2) 停電よりも「通信断」が起きやすい現実を理解する
通信線は電力線より細く見え、軽視されがちですが、切断・損傷すると
- 自宅だけでなく周囲一帯の通信が不安定になる
- 連絡手段(固定電話・ネット・一部の防犯設備)が止まる
などの影響が出ます。電力線ほど派手な事故に見えない分、復旧対応が後手になりやすいので、最初から“通信インフラを触る作業”として慎重に扱う必要があります。
3) 電柱・支線・引き込み線も「触れない前提」
枝が当たっているのが引き込み線だけに見えても、電柱側の設備や支線まで揺れが伝わることがあります。
- 支線に枝が当たると、切った反動で支線側へ絡む
- 電柱周辺は設備が密集しており、落下物が接続部品に当たる
自己処理で「たまたま大丈夫」が積み上がると、いつか事故になります。
4) 道路・歩道が絡む場合は、第三者対策が最優先
敷地内の作業でも、枝が道路側へ張り出していると
- 落下物が通行人・自転車・車へ当たる
- 作業音や粉じんで近隣トラブルになる
可能性があります。必要に応じて、作業範囲の確保や誘導が必要です。
「短時間だから大丈夫」ではなく、万一の1秒を潰す段取りが重要です。
5) 近隣への事前共有(トラブル回避に効きます)
電線近接の作業は、周囲から見ると不安が大きい作業です。
- 「いつ・どこで・何をするか」
- 「安全対策はどうするか」
を短く伝えるだけで、クレームや不安の連鎖を防げます。特に隣家側へ枝が張り出している場合は、事前共有が効果的です。
6) “その場対応”を避けるための再発防止
一度線に当たるほど伸びている木は、次も同じ場所に伸びます。
- 成長の早い樹種は、剪定周期を短くする
- 触れる前に「予防剪定」を入れる
- 空き家や管理が薄い場所は、定期点検の仕組みを作る
結果として、緊急対応よりも費用とリスクを抑えられます。
次の章では、問い合わせが多い部分としてまとめ切るために、**「よくある質問(自分で切っていい?/請求される?/当日対応は?)」**を書きます。
よくある質問(「自分で切っていい?」「請求される?」「当日対応は?」)
ここでは、NTTの通信線(電話線・光ケーブル等)に木が触れている相談で、実際に多い質問をまとめます。判断に迷いやすいところなので、結論を先に書きます。
Q1. 自分で枝を切ってもいい?
おすすめしません。
線に触れている枝は、切った瞬間の反動や落下で線を引っ張ったり、別の線に絡んだりします。通信線に見えても、同じ電柱に電力線が載っていることもあり、接触事故のリスクがあります。安全に切り離すには、分割・吊り・養生などの手順が必要になることが多いため、専門業者への相談が現実的です。
Q2. NTTに連絡したら、NTTが無料で切ってくれる?
状況によります。
通信設備の保護・復旧が必要な場合はNTTが動きますが、木の伐採・剪定そのものは所有者側の手配・負担になることが多いです。NTTが伐採・せん定を実施する場合も、内容によっては費用が発生する可能性があります。まずは「設備の異常があるか」「木の処理が必要か」を切り分けて相談するとスムーズです。
Q3. 請求されることはある?
あり得ます。
原因が樹木側にあり、設備損傷や復旧作業が発生した場合は、状況により費用負担が整理されることがあります。重要なのは、事故が起きてからの対応より、接触段階で早めに相談・対処してリスクを小さくすることです。
Q4. どこに連絡すればいいか分からない(NTT?電力会社?)
次の切り分けで考えてください。
- 切れている・大きく垂れている・道路上で危険:まずは設備側(NTTまたは電力会社)へ。線の種類が不明なら電力線の可能性も含めて相談。
- 木が触れているだけで設備異常は見えない:伐採・剪定業者へ(電線近接であることを最初に伝える)。
- 火花・焦げ臭い・地面に触れている:緊急性が高いので、電力会社側の判断(または緊急連絡の指示)を優先。
Q5. 当日対応(今日すぐ)できる?
状況次第です。
- **危険度が高いケース(垂れ下がり・断線疑い等)**は、まず設備側へ連絡し安全確保を優先します。
- 伐採側で当日対応が可能でも、電線近接は段取り(人員・ロープ・養生・誘導)が必要で、現地を見てからの判断になることが多いです。
写真(全景/接触箇所/場所の目印)があると判断が早くなります。
Q6. 見積だけお願いしてもいい?
もちろん可能です。
電線近接は、現地条件で手順が変わり金額も変わるため、見積で「どう安全にやるか」の説明まで含めて比較するのが安心です。
Q7. どんな写真があると話が早い?
- 木・電柱・周囲が分かる全景
- 枝と線の位置関係が分かる中景(ズーム可)
- 電柱番号プレートや近くの目印(場所特定用)
※撮影のために近づく、脚立に乗る、枝を動かすのは避けてください。
次の章では締めとして、**「まとめ:再発防止の剪定計画と、早めの相談が有利な理由」**を書きます。
まとめ:再発防止の剪定計画と、早めの相談が有利な理由
NTTの通信線(電話線・光ケーブル等)に木が触れている状況では、「どこに連絡すべきか」「費用は誰が負担するのか」で迷いがちですが、判断の軸はシンプルです。設備の異常はNTT側、木の処理は所有者側が基本で、危険度が高いときは何より 安全確保を優先します。
早めに動いたほうがいい理由
- 接触が軽いうちなら、剪定(枝先の整理)だけで解決できることが多い
- 伸び切って絡むと、分割伐採や吊り切りが必要になり、費用もリスクも上がる
- 強風・台風のタイミングで一気に悪化し、通信断や落下事故につながる可能性がある
再発防止は「剪定周期」を決めるのがコツ
一度当たるほど成長した木は、また同じ方向に伸びます。
- 成長の早い樹種は、年1回〜数年に1回など剪定周期を決めて管理
- 触れる直前ではなく、余裕をもって「予防剪定」
- 空き家や管理が薄い敷地は、点検の仕組み(季節ごとのチェック)を作る
迷ったら「危険扱い」で相談が正解
線の種類がはっきりしない、枝が動くたびに接触が強くなる、下が道路・歩道で危ない。こうした場合は、自己処理をせず、**状況確認(設備側)と現地確認(伐採側)**で安全に切り分けるのが最短ルートです。
電線・通信線に近い伐採は、値段よりもまず 事故を起こさない手順が重要です。写真が撮れる範囲で状況が分かれば、現地確認や見積の精度も上がります。早めの相談で、余計なリスクとコストを抑えて解決につなげてください。

